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国立天文台VERA石垣島観測局見学

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2015年11月に社員旅行で沖縄は石垣島に行く機会がありました。
自由行動の時間が半日ありましたので行ってきました「国立天文台VERA石垣島観測局」と「国立天文台石垣島天文台」
まずは、「VERA石垣島観測局」から見学に行くことにしました。
行ってみたら予想以上に良いことがありました。

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「VERA石垣島観測局」は、石垣島空港から車で20分ほど、石垣島市内からだと30分ほどのところにあります。
名蔵ダムのそばで山の中の施設です。レンタカーを借りていくしか方法がありません。

石垣島市内に宿泊していましたのでまっすぐ向かうと県道208号線を北上して県道211号線から名蔵ダムへ向かって行くコースになります。私の場合、ちょっと寄り道したのでこのコースを通りませんでした。カーナビとあちらこちらに写真のような案内板がありますのでさほど迷わずにたどり着きました。


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名蔵ダムを右手に見ながら進むと見えてきました。


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正面から施設を見たところ。
この時は誰かいるようには見えませんでした。アンテナのそばまで行けそうで一安心。


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「VERA石垣島観測局」といえば、このカット。最悪これだけでも撮影出来ればと思っていました。


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アンテナの前には、VERAについての説明書きがあります。


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さっそくアンテナの周りで写真撮影をしているとスコールが降ってきました。あわててアンテナ奥にある観測室の屋根の下で雨やどり。写真にもそのときのスコールの雨が写っていました。


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こちらが観測室。雨やどりしていると室内に明かりがついているのが見えます。もしかしたら、観測室も見学出来るかと声をかけてみたら係の方が出ていらっしゃって見学出来ることになりました。


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こちらが観測室の中です。
左手にアンテナの運用卓、左奥には基準周波数時刻標準装置、右奥にデータ受信室がありました。
見学者の記帳をして係の方から案内を受けました。
1日に2~3人くらい見学に来ているみたいです。


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「基準周波数時刻標準装置」
国立天文台のVERAは4台のアンテナで同時に観測するため、データの観測時刻が重要です。こちらの装置は1億年に1秒しかずれないそうです。観測局間で時刻差は数マイクロ秒とありました。


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「データ受信装置」
今はハードディスクでデータを保存しているそうですがつい最近まで記録テープで保存していたそうです。


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記録テープの大きさがどれくらいかパソコンのマウスと比較して見せてくれました。サービス満点の係の方です。
大容量で保存できることとある程度の高速記録が出来、何度もデータの上書きが出来ると言うことでハードディスクの信頼性が確認出来るまで使っていたそうです。つい最近まで現役で使っていたと言われていました。

観測データが記録された記録テープやハードディスクは、解析センターのある岩手県奥州市水沢区にある「水沢VLBI観測所」に送られます。それでメディアはまた石垣島観測所へ戻され保存されているとのことでした。

「観測した時間の何倍もかけて送るんですよ」って言っておられましたけど、大容量のデータを送る時にメディアごと送ってしまえ、という笑い話じみた話しを聞きますが実際にあるんですね(笑)


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VERA20メートルアンテナのペーパークラフト。
おみやげにいただきました。

ペーパークラフトにはすでに切り込みが入っているので簡単に作れそうです…と言いたいところですが、制作者が国立天文台の阪本成一先生。あの「小惑星探査機はやぶさ(熟練者バージョン)」を製作された方のペーパークラフト。一筋縄では作れないはず(笑)

ちなみにこのVERA20メートルアンテナのペーパークラフトはこちらからもダウンロード出来ます。
→<望遠鏡のペーパークラフト | 国立天文台(NAOJ)


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一通り説明を受けたら運用卓にあるキーボードのエンターキーを押して下さい、と言われました。
何も考えずキーを押したら!

うぉーアンテナが動いている!
天頂を向いていたアンテナが観測室に鏡面を見せています。ええ、今の一押しで動いちゃった……

写真は動き終わった後のアンテナ。いやいやびっくりです。
観測に影響ないんですか?と聞いたら、今日はちょうどネットワーク整備の日でアンテナを動かしても問題ない日だったそうです。

アンテナ・施設を外から眺められれば良いなくらいで見学に来たのにこの予想外の展開。いやー訪れてよかった。
この状況を写真に撮ってよいかと質問してみたら、それじゃあ撮りやすい方向とアンテナを動かしてくれました。
ここまで来ただけで満足なのにもう至れり尽くせりで舞い上がっていました。


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これがその20メートルアンテナの勇姿。
天気もよくなって絶好の撮影日和となりました。


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アンテナを正面から。
VERAアンテナの特徴で副鏡が他の電波望遠鏡より大きいそうです。内部に受信部が2箇所あり、二つの天体を一度に観測するためにこのような形になっていると教えていただきました。


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主鏡を見上げたところ。
いやー近い近い。あちらこちらと見上げては写真を撮りました。


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主鏡を後ろ側から。セクタギアがよく見えます。


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架台部の支柱。
台風銀座の石垣島の施設なので耐風速90メートル。また、太陽で暖められて精度が出なくなるのを防ぐため支柱にはこのような日よけパネルが取り付けられています。


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アンテナの銘板。
「天文広域精測望遠鏡アンテナシステム」とありました。
三菱電機製です。同型のアンテナは、岩手・水沢、東京・小笠原、鹿児島・入来と4基あります。


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アンテナの「方位角駆動輪」
同型アンテナは4基ありますけど、水沢局と入来局には雪かきが取り付けられているそうです。


写真撮影をした後で観測室にお礼を述べて引き揚げようとしたらアンテナが天頂に向かって動き出しました。
あわててデジカメで動画撮影しました。
ぶれまくりなので見にくいですけどよければどうぞ。


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引き揚げる前にもう一回撮影。
スコールが止んで天気が良くなってきました。11月なのに当日は27度くらいで半袖Tシャツで十分な気候でした。
でも、スコールのおかげで思いがけない良いことに巡り会えました。


石垣島自体めったに行けないところですが観光地としての見どころはいろいろあって離島観光含めてあちらこちら行きました。
ぜひその際には、国立天文台VERA石垣島観測局に行ってみてください。その際にはアンテナ奥にある観測室の見学もぜひどうぞ!

最後に、見学にあたって「パラボラアンテナガイドブック改訂版」と「日本の電波望遠鏡(その4)-日本のVLBI観測網編-」を参考にしました。両方と同人誌ですけど専門書に負けないくらいの本だと思います。おすすめです。見学の計画を練るのに大変役に立ちました。

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