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本当に知らないんですよ

新年早々床屋に行ってきました。子供の頃からの行きつけで顔なじみです。
そこで世間話になってこんな話題になりました。
「何で今の子はこんなに周りを理解しないんだろう?」

それについては、私自身も会社に勤めてだいぶ経ち、いわゆる中堅どころなので今の若い人たちを見ているとそう感じることが多々あります。
私なりにこれが原因ではないかと思うところがあったので話してみたら、そんなこと考えてもみなかったと言われました。

今の子は「知らないんですよ」

何が知らないのかうまく言えませんがまず知りません。頭は良いんですよね。飲み込みも早い。
でも、我々が知っていることを知らない。それが一般常識だったり、マナーだったり、気遣いだったり、自分がこれくらいの年齢だったら知っていて当たり前のことを知らない。新人教育を担当している後輩曰く「あいつら宇宙人です」

でも、今の子は知らなくても困っていません。ひとつは、社会人になる直前まで学校で同じ年代だけいる空間で過ごした時間が関係しているかもしれません。
それよりも大きい要因は、今の時代が豊かになったからですよね。昔は、好きな物を手に入れるのに苦労した、入手出来なかったことが多かったと思います。
今の時代は、昔から比べて多くの若い人たちは、何か手に入れたり好きな食べ物を食べられないということが基本ありません。

だから、知らなくても困りません。困らないから自分で考えたり行動したりしません。だって、知らないんですから。だいたいそんなことに思い至りません。


最近、びっくりするような事件や事故がニュースで報じられています。その原因や発生状況に唖然とすることがあります。そんなことすらやっていなかったのか、とかマニュアルや知識共有がなかったのか、と。
団塊の世代が退職したり雇用が延長されていてもそろそろ現場からいなくなってきています。その頃の知識やノウハウは受け継がれていくのでしょう。でも、その基本になるのは人に技術がつくということです。いくら組織が有能でも組織を動かすのは人です。

団塊の世代から見れば、私たちの世代も「知らない」部類に入るんでしょう。でも、幸い団塊の世代と直接話したり一緒に仕事を出来る機会がありました。
でも、これからだんだんそういう機会に恵まれなくなり、世代も変わっていき、いわゆる「成功を知らない世代」をむかえてきます。昔の財産で生き延びていくのでしょうけど、それにも限界がくると思います。

「知らないなんて単なる言い訳」「そもそも努力が足りない」「甘えるな」で片付けるのは簡単です。
しかし、当人たちはなぜそんなことを言われるのか分からない。その理由を知らない、本当に知らない、というところに至らないといつまでも平行線をたどるしかないと思います。

多分昔だったら、親や親族がしつけていた、近所の人が注意してくれた、学校で先生が教えてくれた環境があったと思います。でも、時代が変わってその環境はどうでしょうか?

いろんな事故や事件、とんでもないミスや信じられない行為の裏にこんな要因があるのではと考えています。
でも、このご時世「今まで問題なく今回だけたまたま」「最近多く感じるけど平均するとちょっと多いくらい」と判断されているような気がします。今はそれで良いとしても、そんなに遠くないうちに破綻するかもしれません。


相手が知らないという前提に立って事に当たると少しは交差できる部分が出てきます。わかり合えるかは置いておいてどこまで知っていてどこまで知らないか、見通しがつくわけです。
こっちが知っているつもりで話していて、実は正確なことやなんでそんなことするのか考えたこともなかったなんてよくあります。我々の世代は、単に運がよかったのかもしれません。


昔よりは良い時代・便利な時代を迎えたなりの対応をしていかないと。
自分だって本当に知っているのか怪しいと思えば、どんな人にでも今までより丁寧に、そしてずいぶん遠回りなコミュニケーションを繰り広げてみる。そして、「知らない」ということを知ってもらう。
そんなちょっとした心がけや気遣いを行うことは難しくないのではと思います。


1年に1回、いつものやつでした。

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