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JAXA連携企画展「宇宙科学の先駆者たち~糸川英夫と小田稔~」

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8月16日に相模原市立博物館で行われていた「JAXA連携企画展「宇宙科学の先駆者たち~糸川英夫と小田稔~」」を見に行ってきました。
JAXA相模原キャンパスの特別公開時にも少しだけ見学しました。そのすごさに改めて見に来たというわけです。

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企画展は、特別展示室を全て使って行われていました。小惑星探査機「はやぶさ」帰還カプセルを世界で初めて公開した由緒正しい会場です。


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ペンシルロケット

戦後の日本宇宙開発はここから始まりました。100~200機作られたペンシルロケットですが今となってはそのほとんどがどこにあるのか分からない、と言われいます。
しかし、この企画展が開催されてからどんどん見つかっては展示されていく状態になったそうです。
そういう意味ではこれだけまとまってペンシルロケットが見られるのもそう滅多にありません。


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ペンシルロケットFull30S

個人所蔵の機体で、中央の燃焼室部はレプリカ。


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ペンシルロケットHalf20D

推薬約50%の2ピース、先端はジュラルミン製。


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2段式ペンシル(実物)

275mmのメインロケットと203mmのブースターロケットを組み合わせたもの。
「個人蔵」とあったから、あの方のものでしょうか?


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ペンシルロケットHalf30S

別の場所にもペンシルロケットは展示されていました。
こちらは、1955年4月18日の実験に使用された飛翔番号No.23、と説明書きにありました。
同じく、相模原キャンパスに展示されている飛翔番号No.26も展示されていました


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ベビーロケットのブースタ(左)とベビーT型ロケットテレメトリ装置(右)


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観測用ロケット一覧表。


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「向い風報道」とタイトルづけられた糸川先生バッシング記事の数々も展示されていました。


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会期中に見つかったL-4S-6号機の部品も展示されていました。
こちらは加速度計。

この6号機は、日本最初の人工衛星「おおすみ」を打ち上げたL-4S-5号機の予備機です。
「おおすみ」が打ち上がるまでL-4Sロケットは人工衛星打ち上げに失敗を続けていました。
そのため、6号機が用意されていたようです。5号機が人工衛星打ち上げに成功して幻のロケットとなったいうわけです。私も6号機が用意されていたとは知りませんでした。


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同じくL-4S-6号機の姿勢制御装置。

ドーナッツ状になっているのは、穴の部分にジャイロを収めた姿勢基準装置が入るそうです。ちなみに姿勢基準装置は他のロケットに使用されてしまっている、と説明がありました。


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糸川先生の著書。

有名な『逆転の発想』は最近新装版が発売されています。


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会場中央には、2005年に幕張で行われた「ペンシルロケットフェスティバル」で使用されたペンシルロケット水平発射再現実験の実験装置がありました。
また見たいと思っていた装置がこういうところで見られるとは。

こちらはペンシルロケットを水平に発射するランチャー部分。


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大きな装置なので別の角度から。

こちらは、電気標的側。実際の実験では、この電気標的に細い導線が貼られた薄葉紙が取り付けられていました。


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宇宙船模型。

これも最近発見されたものですね。1963年ごろ糸川先生が構想していた宇宙船。


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記録写真。

水平発射実験装置の反対側にありました。圧巻です。


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1955年から秋田県道川海岸でロケットを打ち上げていました。おそらくその頃の写真が約1700枚張られていました。
ロケットや実験装置の写真だけではなく、当時の風景や携わった人々が写っています。とっても貴重ですよ、これは。写真集として出すべきです!


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会場の半分は、X線天文学のパイオニア小田稔先生の展示がありました。


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X線天文衛星「はくちょう」のX線カウンタ(試作品)


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X線天文衛星「てんま」の主観測装置GSPC(ガス蛍光比例計数管)。

後で調べたらX線の強度を測る装置だそうです。


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M-3SII型ロケットの資料も展示されていました。私の好きなロケットです。これはうれしいですね。
このロケットでX線天文衛星「ぎんが」「あすか」などを打ち上げています。


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絵はがきセット。

小田先生が描かれた絵やイラストも多数展示されていました。


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小田先生が写っている写真の数々。

ローマ法王に謁見している時の写真もありました。


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資料提供者・協力者一覧。

貴重な資料の展示を行うには、これだけの方たちの協力があったということです。感謝の一言です。

展示の豊富さではひさびさに見応えのある企画展でした。
と、いうかこういう歴史的資料は、どこか博物館などで通常展示を行ってほしいものです。
これだけのものを一堂に集めてこの一回だけというのはあまりにも残念です。
再度の企画や通常展示を願うばかりです。それだけの企画展でした。


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