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2592点

小惑星探査機「はやぶさ」が地球へ帰還してから1年が過ぎました。

タイトルは、もし「はやぶさ」に点数をつけたら何点になるかというものです。
てっきりJAXAやISASで「あなただったらはやぶさに何点つけますか?」とかやるかと思ってました。(今のところやらないみたいです)

そもそもこの点数というものは「はやぶさ」ミッション達成度をあらわしたものです。去年の帰還後に公式の点数として500点がつけられています。<ISAS | ミッションのシナリオ / 小惑星探査機「はやぶさ」MUSES-C
これを知った当初は「100点満点で500点とは?」と勘違いしたものでした。今となっては有名になりました加点方式の点数です。この点数の付け方は、プロジェクトマネージャーの川口先生の著書に詳しく書かれています。


さて、自分が「はやぶさ」に点数をつけるとしたら何点になるか。
「はやぶさ」がイトカワタッチダウン後、行方不明になったあたりで決めました。
もし、「はやぶさ」と交信が復活して地球帰還を始めることが出来たら「飛行日数×1点」 それが例え途中で地球帰還が出来なくなっても変わらないと。

「はやぶさ」は工学実証探査機として数々の目標をクリアしてきました。また、これからの太陽系探査に必要な知識と経験を生み出してきました。
公式が500点なのに自分の点数はえらい高い点数になります。でも、500点以上のことはやってのけたと地球帰還前に思っていました。

1年前の2010年6月13日、「はやぶさ」はカプセルと地球へ届けミッションを成功させました。
カプセルには小惑星「イトカワ」由来の微粒子が入っていました。工学的にも理学的も言うことなしの結果を残しました。
もちろん、全部が全部当初の予定通りいったわけではありません。
大きいところでは、イトカワのサンプル回収は本来の方法では行うことが出来ませんでした。また、NASAの小惑星探査車の代わりに搭載されたミネルバのイトカワ投下失敗があります。

公式の点数になんの不満もありませんし妥当だと思います。
やはり「はやぶさ」から得られた知見や経験は500点を大きく超えていると思います。
それと特にこの3点の素晴らしいことがありました。

・工学実証探査機として太陽系大航海時代の一歩を開いたこと。
・一度は絶望視された後継ミッション「はやぶさ2」のプロジェクト化。2014年度打ち上げ!
・帰還前後にいわゆる「はやぶさ」ブームが起きたこと。


こう考えると2592点は、まだまだ甘いけどけして的外れではない点数では、と思っています。
しかし、「はやぶさ」帰還後の1年間、こんなブームが起きるとは夢にも思っていませんでした。
はっきり言ってあまりにも大きすぎ全部が追えません。「はやぶさ疲れ」という言葉が生まれるくらいうれしい悲鳴状態です。
項目上げてリンク作ろうかと思いましたが……無謀でした。諦めて簡単に。


・書籍
去年の暮れにリストにしてみましたがあれからまだ出版されています。
プロジェクトマネージャーの川口先生の著書(監修も含む)も4冊も出るなんて。
関連本も多く見受けられるようになりました。
そろそろJAXA・ISASによる「はやぶさ」公式記録集がほしいですね。

・イベント
帰還前はたいがいのイベントに足を運んでいましたがもう無理です。1年経っても勢いが落ちていないところが凄い。「はやぶさ」関連のイベントについてはこちらのページが詳しいです。
一番印象に残っているのが「ロケットまつり42」 本当にゲストで来るんだもんな川口先生。ロフトプラスワンで先生が登場されたときに会場がどよめいたことを今でも覚えています。

・音楽
帰還前からの甲斐さん福間さんの音楽がありました。ツイッターの情報によると帰還後には以下の方々がはやぶさに関する楽曲を作られています。(新居昭乃・つるの剛士・清田愛未・T-SQUARE・冨田勲)
最近のお気に入りはこちらです。
「ファンファーレはやぶさ」~もう一度、エンジンに灯をともそう~

・映画
1本くらいで製作されるかと淡い期待を吹っ飛ばす現在3本の映画化!
そして、プラネタリウム番組「HAYABUSA BACK TO THE EARTH」までもが劇場公開されるとは。
(それぞれの映画の主役は、20世紀フォックスが架空の広報担当者、東映がプロジェクトマネージャーの川口先生、松竹が未定。ちなみに「HAYABUSA BACK TO THE EARTH」ははやぶさ本人が主役。そうなると松竹の主役は、宇宙開発に詳しい科学ジャーナリストか!?)

・プラモデル
帰還前の青島文化教材から「はやぶさ」のプラモデルが発売されました。
シリーズ化して、帰還後に「HTV」・「あかつき・イカロス」・「H-IIBロケット」と続々と発売・企画されています。
国産宇宙機のプラモデルはやっぱり良いです。


その他にもイラスト・動画・テレビ番組・グッズにおもちゃなどなど、これほど日本の宇宙開発がいろいろな形で取り上げられたことは過去になかったと思います。
それがまだまだ終わりを見せていないところに、なにか「はやぶさ」について大事なことを見落としていたのではと思ってしまうくらいです。


小惑星探査機「はやぶさ」がなぜこんなに受け入れられたのか、夢や希望や感動という言葉を引き出したのか考えるとこんなことが浮かびます。

どんな立場の人でも手に取るように「はやぶさ」がつかめたこと。
宇宙開発ファンから新聞テレビで知った人たちまで「はやぶさ」ミッションのどこを切っても楽しめる部分があったからでしょう。他の人工衛星ミッションの場合、科学的探求が具体的すぎて分からないと理解が断絶してしまう場合がある。よほど興味がある人でも専門的なところへ進む段階でどこかで断絶してしまう。

その点「はやぶさ」は、小惑星からサンプルを持って帰る「おつかい」という言葉で表現されるように、数々の技術実証うんぬんかんぬんが分からなくても「はやぶさ」をざっくりとまた詳しく分かる部分が多かったからだと思います。
つまり、それぞれの理解の範囲で「はやぶさ」をつかめたのだと思います。


それと、いままで書籍などでしか読んだことのない人類初の月着陸に匹敵するミッションを、同じ時代に生きた人間として体感出来たことを大きく取り上げたいです。
歴史や昔話でなく現在進行形のミッションを目の当たりに出来た。それも昔よりも数倍の情報量で見聞きできたこと。他国のミッションでなく今自分が住んでいる場所で起きたことに意味があったと評価したいです。


最初の1年が過ぎました。これから先、5年10年とどうなるんでしょう。
その間に「はやぶさ2」が実施されるのでまだまだブームが終わらないとうれしいですね。

宇宙開発というよく分からないところに小惑星探査機「はやぶさ」が出てきたことでなんとなく知ってもらえた。
そこから興味につながってよりよく宇宙開発への理解が深まっていけたら良いと思います。

そんなことを含めての2592点でした。

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