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「あかつき」金星周回軌道投入ならず

12月7日に金星周回軌道に入るべく軌道制御エンジンを使用して金星周回軌道投入マヌーバ(VOI-1)をおこなった金星探査機「あかつき」は、計画通りの軌道に入らずに金星周回に到りませんでした。

JAXA公式プレスリリース
金星探査機「あかつき」の金星周回観測軌道投入(VOI-1)の結果について
金星探査機「あかつき」の金星周回軌道投入結果について

詳細は記者会見や記者レクチャーで語られています。こちらが参考になります。
Togetter - <金星探査機「あかつき」軌道投入失敗・記者会見
Togetter - <金星探査機「あかつき」金星周回軌道投入失敗に関する記者会見まとめ


午前11時の記者会見に宇宙研所長自ら姿を見せられると分かった段階でいやな予感はしました。外れてほしかった。
前日の段階では、アンテナ追跡の予報値とそれほどずれていないところを「あかつき」が飛行しているように解釈できたので1周4日よりも遙かに日数が増えた軌道に入れたものだと思っていました。

実際は、軌道制御エンジン噴射開始2分30秒後に、X軸周りに探査機が回転している状態になり、探査機が自律的にセーフホールドモードに入ったことが判明。そのため減速が十分でなく「あかつき」は金星周回軌道に入れず太陽を周回する軌道に入ってしまいました。
車で走っていて加速(本当は減速ですけど)しだしたら、いきなりスピンが始まってしまった。事故らないように安全を確保したらコースアウトしてしまった、という感じですかね。

しかし、6年後に金星と再接近するチャンスがあり、再び金星軌道に投入を検討しているそうです。
現在は、探査機自身の健全性の確認が最優先。その後で金星投入・観測への道筋が示されると思われます。
「あかつき」プロジェクトチームがまだまだあきらめていないのが頼もしいではないですか!


「あかつき」は生きているし、通信も姿勢制御も出来ている。
これが分かっただけでも全然違います。打てる手に幅が広がったと思います。
心配なのは、セーフホールドモードに入った予想外の姿勢の乱れです。いったい何が原因なのか。
考えられる最悪の原因は、軌道制御エンジンのスラスタ部分に損傷が発生したことです。これだと6年後に金星に再接近しても金星周回軌道に投入できない、かも。

前日の段階で個人的には、軽い探査機に500N級ものでかいスラスターを積んだから、マヌーバ終了間際に姿勢擾乱が激しくなり、それが原因でセーフホールドモードに入ったのかと予想していました。予想が良い方に外れることを期待していたんですけどね。
今回の原因がスラスターの損傷でないことを祈るばかりです。

まだ、詳しいデータが「あかつき」から地上に送られてきていないのでなんの断定も出来ません。
今回は幸いなことに時間が味方です。原因を追及し策を打つ時間は充分あると思います。

6年間は長いけど待ちましょう。
これから出てくる情報は良いものばかりではないでしょう。でも。その分学ぶもの考えるものが増えるという財産が出来ると思います。

予想外の長旅になってしまいました。
なんだかんだでよい旅だったねと言えるようにみんなで応援しましょう。


がんばれ「あかつき」!
がんばれ「あかつき」に関わるすべての人たち!!

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