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ロケットまつり34『衛星まつり7』

2009092001

相変わらず行ってきました東京は新宿「ロフトプラスワン」で行われたロケットまつり34「衛星まつり7」

今回は、平日開催です。こんな時に限って会社ではちょっとした会議が入っていました。でも、会議がとっとと終わったので大急ぎで駆けつけて何とか間に合いました。
お題は、前々から話しのあった日本のアマチュア衛星「ふじ」や最近の学生などが作っている素人という意味の“アマチュア衛星”についてでした。

司会は、なんと松浦さんと今村さんのお二人。笹本さんは相変わらずの欠席でしたけど珍しくあさりさんが欠席の回でもありました。
今村さんからは、『昭和のロケット屋さん』続編についての現状報告がありました。なんでもエクスナレッジが出版する本の種類を整理しているそうです、それで宇宙系の本は止めましょうとなっているそうです。今村さん自身は現在フリーの編集者になっており企画書をもって回って奮闘されているそうです。早く企画が通ると良いです。


ゲストの小野さんからはあまり詳しくないけどと仰っていましたけど、興味深い話しというか裏話をいろいろ聞けました。
切り口は、アマチュアとノンプロとプロは実に怪しいと言うところから始まりました。これについて職業と技術のマトリクスで表現されていました。技術は持っているけど職業にはなっていないノンプロでもプロ並みに技術を持った人がいると。
それから、アマチュア無線家が作ったアマチュア衛星の歴史に始まり、日本のアマチュア無線家がどんな形でアマチュア衛星に関わってきたか、そして、日本初の民間衛星としてのJAS-1打ち上げまでと短い時間の中いろいろネタ満載でした。

「えらい人の趣味は大切ですね」とか、「科学衛星や気象通信衛星は国内用だから良いんだけど、アマチュア衛星は国際的だから……」という見方とか、モデルはミカン箱だったのになんであんな形になったのかとか、ありました。
単にアマチュア無線家が人工衛星を作ったという歴史だけでない話しは、なかなかおいしいところばかりでした。

ちなみにこんな話しが一人歩きしているそうです。アマチュア衛星が長生きしているのにどうして……、というやつだそうです。
帰ってから調べてみました。
アマチュア衛星「ふじ」は3機(JAS-1、JAS-1b、JAS-2)とも設計寿命が3年となっています。実際のところは、「ふじ1号」JAS-1が1986年打ち上げで3年間の運用。「ふじ2号」JAS-1bは1990年打ち上げで止まったり動いたりで去年の4月末に運用停止。「ふじ3号」JAS-2は1996年打ち上げで運用に制限があるものの現在も運用中で14年目に突入。

確かに数字だけ見ると2号機3号機はえらく長生きしています。それもそのはず、実際はかなりプロとノンプロが関わっているからだそうです。ここら辺にアマチュア無線家であり、日本で人工衛星一番多く作った小野さんが関係してきて今日のトークライブにつながるわけです。(もうひとつの理由は、使用している太陽電池が1号機はシリコン、2号機3号機がガリウムヒ素を使用。この差も寿命に関係しているそうです)

今年の1月に相乗り衛星として打ち上がった人工衛星の打率が芳しくない、とつながります。こちらは素人が製作した意味での「アマチュア衛星」と言われていました。
小野さんの評価が出ていましたけど辛かったですね。感情抜きでプロから見るとそうなるそうです。なるほど。
その辺をごちゃ混ぜに評価されているのはかわいそうとありました。

しかし、プロから見て現在のアマチュアが作った衛星については小野さんらしい一言がありました。それはプロが持っているバックグランドの差でした。先行研究やら既存の衛星での経験値に技術。それらがあって当然お金もかけている。それが次の衛星の結果につながっている。ところが、今のアマチュアの衛星はそこまでいっていない。だからあれぐらいのことが起きるそうです。言われてみれば当たり前のことですけどそこがプロとアマチュアの差であり場数を踏んで失敗を繰り返した上の成功につながるんですね。

でも、これは思うに一概にそうとは言えないですよね。相乗りできるロケットは少ないですし予算なんてほとんどないでしょうから1回の打ち上げで出来る限りミッション詰め込んでというやり方になるしかない。……あれ? このパターンどこかで見聞きしたような(笑)

最後の方に「ふじ」の意義について3つほど挙げられました。
一つ目は、私的な方向に宇宙利用の道を開いた。技術的には相乗りという道を開いた。二つ目は、民生技術の利用について。それまでは絶対に専用部品を使用とかあったのだがある程度民生品を使うことになってきた。三つ目は、宇宙への関心に火がついた、でした。確かに言われてみれば、今に続く先鞭を「ふじ」はつけたことになります。


今回は時間の都合により3時間でお開きとなりました。
途中で「ふじ」の運用に関わっている方が来られた日本アマチュア無線連盟が製作した「ふじ」のビデオを見ながら解説を聞いたり(ロケット関係のシーンは早送り飛ばすなどアマチュア無線家らしい解説でした(笑))など、といつも以上に楽しい「衛星まつり」でした。

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