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スカイ・クロラ

この間、映画「スカイ・クロラ」を見てきました。

森博嗣さんの作品には最初からはまっていました。私の中で原作『スカイ・クロラ』はトップ3に入りますね。
しかし、この作品が映像化されるとは夢にも思っていませんでしたよ。
それも押井守監督作品とは!(といっても、監督作品で見たのは「機動警察パトレイバー the Movie」と「機動警察パトレイバー2 the Movie」だけですけど)

映画が始まるまであっちこっちで情報が出ていたのでよく読んでしまいました。原作が好きなだけの期待と不安が大きかったですね。
でも、そんな不安は映画が進むうちに解消されました。

原作は、森博嗣さんらしい静かさと独自の世界観、飛行機に関する描写の華麗さと愛情たっぷりで何度となく読み返しています。
でも、映画の前情報では「恋愛」というキーワードがふんだんに使われていました。
原作では、たしかにそれらしいことを匂わす雰囲気はありました。でもそこまで前面に出てくる要素だったかなと思いました。たしかにあの二人の関係でそれはそれで見てみたい、というのはありましたけど。

映画では、原作に忠実に進んでいきます。
原作では丹念に描写されていた部分はごっそりとそぎ落とされ、それを補うかのような映像が作り込まれていました。飛行機好きな私としては、もう少し飛行シーンをたっぷりと見たかったですけど(笑)

映画では、原作のいわゆる”ネタバレ”が最初からあります。でもこの時間内に「スカイ・クロラ」を解き明かすには必要なことだったんだと思います。でもその分、時々鑑賞者に向かって多くを語りかけ質問を投げかける形で映画としての「スカイ・クロラ」を完成させているのだ、と私は思いました。

「スカイ・クロラ」は、小説は完結編にあたります(シリーズとしては最初に書かれていますけど) あの世界観がゆっくりと閉じていく位置にある作品です。映画の中では、それを完結しているが終わりのない世界として解釈しているのでしょうか。それが恋愛という生の一表現で映画を際だたせたんでしょうね。
そういう風に捉えたので、映画を見ていくうちに納得しラストではある意味びっくりしました。でもそれも納得できました。

森作品も押井作品も日常だと思われていたことに平気で「なぜ」と「どうして」を投げかけます。ただ投げかけるだけでその先をけして求めません。「規範」や「範例」もなんの確証もないのにそれが当たり前だと思い続けていることを、淡々とした言葉と映像でひっくり返す勢いで。
そういう意味では、この森博嗣原作押井守監督作品の「スカイ・クロラ」はとても良いコラボレーションだったんだと映画を見終わって思いました。

久々にもう一回映画館に足を運ぼうかなと思った作品でした。


……ちなみに、ネタバレになるかもしれませんが、映画が終わってもスタッフロールが終わるまで席を立たない方がよろしいかと思われます。

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