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ロケットまつり18

2007101401

いつものように今頃ですが9月30日の珍しく日曜日に行われた東京は新宿「ロフトプラスワン」の「ロケットまつり18」に行ってきました。
当日まで行けるか分からなかったので、開場ぎりぎりに行ったらもうほぼ満席。
それでもなんとか座ることが出来ました。

定刻通りにトークライブスタート。プロデューサーの斉藤さんからいつものように告知がありました。
次回のロケットまつりは11月で30日を予定しているとのこと。ゲストはいつもの林さんと垣見さん。
「1300万円が郵送で送られてくると……」と言われておりました(笑)
それからテレビ放送を見た後にペンシルロケットを鑑定された方にメールを書いてしまったと言われていました。本当なら今回来てもらうはずだったが風邪でこれなくなったそうです。次回来てもらったら壇上に上がってもらうとか。
司会は、いつもの松浦さんとあさりさん。笹本さんは「夜行列車に乗る」とかで今回も欠席。
ゲストは、小野英夫さん。NECに勤めておられて人工衛星の設計に携わっていた方です。

と、くれば期待は高まりますがそこは「ロケットまつり」(笑)
今回も「日本最初の人工衛星の話し」まで到達しませんでした!
たぶん、「ひさびさに来た孫におじいちゃんが昔話している」感じと言えば分かってもらえるでしょうか?
しかし、要所要所においしい話しが出てきたので楽しい時間を過ごせました。

いつものように詳しく書けませんけどいくつかピックアップして紹介。

小野さんもおっしゃっていましたが「芸は身を助ける」を地でいく方でしたね。
そもそも、人工衛星に関わるきっかけが小野さんの趣味に関係していました。
いやこの辺りはびっくりというか尊敬するというか凄い話しでした。

小野さんの趣味は、アマチュア無線。コールサインを言われたときに会場がどよめきましたよ。(どよめいた皆さんもよく知ってらっしゃる(笑))
JA1の2文字コールの方でした!
例えが良いかどうかは分かりませんが、ロケットで垣見さんと林さんを“見る”感じでアマチュア無線家は小野さんを見てしまうのです!という方です。
アマチュア無線の戦後再開のパイオニアにあたる方ですね。

前半はこんな感じで昔話に徹していたので人工衛星の話しはほとんど出ませんでした。私的には昔のアマチュア無線の話しなど聞けたので儲けものでしたけど(笑)

この趣味がきっかけで人工衛星の製作に携わるまではすごいものでした。
ちょうど小野さんが学生の時に人工衛星「スプートニク」が打ち上がり、それを観測しようとしていた天文屋さんたちから観測の手助けとしてスプートニクの電波を受信することをやっているうちに宇宙に興味を持ち、このときに書いた論文がNECの研究所の所長の目にとまり、当時大学の主席でしか入社できないNECの研究所に入社したそうです。いや、すごい。

当時のNECは、すでに東大の観測ロケットのテレメトリーなどの機器で参加してロケット屋さんとしては“席”がなかったそうです。しかし、将来人工衛星も視野に入っていたので所長からやるかと言われて小野さんは手を挙げたそうです。「自分でスプートニクを作ってみたかった」という風に言われていました。

また、大学の時の講師が科学技術庁で役人の井上先生が小野さん指名で予算をつけたそうです。それでいろいろ勉強したと言われていました。
その中で人工衛星を作るに当たってテーマを絞っていき研究を進めたことは「太陽電池」と「熱制御」の2点だったそうです。

この話のくだりで、「当時作ったの太陽電池を持ってきたから適当に回して」との言葉にこれまた会場がどよめきました。当時使われていた真空管と一緒にこの目でこの手で拝見できました。
太陽電池は、灯台の無人化のためにNECがラインを持っていたのでそこへ人工衛星用太陽電池を作ってくれ、となったそうです。

2007101402
これがその太陽電池(右)と真空管(左)。


太陽電池パネルに関しては、その構造と部品に携わったメーカーなどの話を説明していただけました。
その話の中で電波観測衛星「でんぱ」の機器電源投入時に起きた放電による衛星機能喪失の詳しい話が聞けました。この経験の後は人工衛星の設計が変わったそうです。

東大が観測ロケットから人工衛星を打ち上げる段階になって、人工衛星のメーカーの名乗りを上げたのがNECだったというのも小野さんの話からよく分かりました。
科学技術庁の予算で先行研究をして、東大ロケットの人工衛星を打ち上げる、という話は今となっては変な話に聞こえますが、「科学技術庁のNASDAと東大の宇宙研は犬猿の仲みたいだと思わないで、あっちとこっちでは日本人として意気投合していた。そんなこと利用されるのは承知の上で井上先生(先ほど出てきた科学技術庁の役人で予算をつけてくれた方)は技術開発を始められたわけです」とありました。「井上赳夫という偉い人がおられたことを覚えていてほしい」ともありました。
松浦さんからの補足説明で『宇宙へのパスポート2』の中でもこの先生の話が出てきます。小野さんからは、糸川先生の名前を挙げられ、同じく天才でお互いにリスペクトされていた人物であったそうです。しかし、抜きんでていたため糸川先生同様にスポイルされてしまったともありました。


後半はこんな感じで、人工衛星にまつわるいろいろな話が聞けました。もちろんいつものように書けない話というか太陽電池の出力を計るのに「えっー!?」という方法で計った話とか聞けました(笑)

結局、日本最初の人工衛星の話にたどり着くことなく時間切れでおしまいになってしまいました。しかし、第2弾を来年に予定することになっています。時期はいつだか決まっていませんがこれは楽しみですね。
小野さんの話の節々に「無線屋」であり「アマチュア無線家」として発言が聞けましたので、2度おいしい「ロケットまつり」でした。
これだから行くと必ず何かあるからやめられませんね。次回も万難を排して行かねば(笑)

トークライブのみなさま、楽しい時間をありがとうございました。

ちなみに、終了後に松浦さんから「はやぶさ2」についての話があったそうですが、時間が遅かったのですぐに席を立ってしまっていたので聞けませんでした。

松浦さんのブログでその内容が書かれています。
はやぶさ2に向けて、最後のお願い
「はやぶさ2」に注目する理由
これまでのミッションの価値

こちらについては、また別口で書こうと思います。

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