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「東京ノート」

ラジオの対談で興味を持って、著作を読んではまって、一度は見てみたいと思っていました。
この連休にホームページを見たら追加公演があると知りました。駄目元でチケットを予約したらなんと取れてしまいました。それで喜び勇んで見に行ってきました。

青年団第53回公演『東京ノート
作・演出:平田オリザ 2007年4月19日~5月14日


会場は、東京は駒場にある「こまばアゴラ劇場」。もよりの京王井の頭線「駒場東大前駅」から徒歩数分。商店街の中にある劇場でした。
劇場は、学校の教室を一回り大きくした空間でした。そこには舞台装置として長椅子が置いてあるだけ。観客は、舞台とつづきの階段状の観覧席に座って見る方式になっていました。たぶん100人も入る一杯になる大きさでしょう。

開演20分前から整理券番号順に劇場へ。
席について開演まで辺りを見回していると時々長椅子に座ってくる人が。
本で読んで知っていましたが、時間前ですが戯曲は始まっていました。

「東京ノート」は、平田オリザさんの作品で「現代口語演劇」と言われているものです。
1994年5月に初演され、今回のアゴラ劇場での初めての再演だそうです。

1時間40分の戯曲でした。
はじめて見た形式の劇でした。本で知っていましたが目の前で繰り広げられるものはそれを超えていました。よく説明されているのが、聞き取れない会話や観客に背を向けて話す。出演者同士がてんでんばらばらに話していてよく分からない。

初めはとまどいました。どこを見て良いか分からない。どこに集中して良いか分からない。それでもしばらくして「聞き耳」しているような感じになってきました。また、舞台の美術館のロビーにいる警備員や受付として自分がそこにいて目の前で起きていることを眺めている感覚になってきました。

戯曲自体も、事件が起きるわけでもなく登場人物のものすごい葛藤がかき回すわけでもなく、目立った山も谷もあるわけではない日常がそこにあるだけでした。時間の流れも実時間が流れていました。
そして、暗転があったのは1回だけ。
この戯曲が終わったことを合図するものでした。
「リアル」という表現がぴったりです。

でも、それがよく分かったのは「東京ノート」を見終わってのことでした。
帰りに駅で電車を待っていると、学校帰りの先輩と後輩の会話が聞こえてきました。
それが私には「戯曲」の続きにしか思えませんでした(笑)
そこには先輩と後輩という人間関係があって、そこで交わされている会話は、脈絡もなくてもキャラクタが反映されたコミュニケーションでした。
「現代口語」という意味が改めて実感できました。

また、舞台と観客席がつながっているのでよく劇団員の表情が見えました。
日常を「リアル」に演じるとなると台詞で語る部分は少ないようなのでその分演技に頼る部分が多いと思います。「東京ノート」では、長椅子があるだけで「座る」か「立っている」か程度しかないのでその分演技力がものを言うのでしょう。存在感のない存在感を感じました。普通の日常として「リアル」に演じる劇団員の凄さを垣間見たと思います。


今回運良く観劇出来ました。
もう少し見てみたいですね。
「現代口語」の凄さを何回でも味わいたいです。

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