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日本の宇宙開発50周年記念講演

20050411

今年は、日本の宇宙開発が始まってから50年目に当たります。
各地でいろいろなイベントが企画されています。
4月12日の「ロケットまつり」が平日なので行けない可能性がやたらに高くなったのでこちらのイベントは逃すまいと仕事を片づけて出かけました。

Yuri's night2005 特別企画として、秋葉鐐二郎元宇宙科学研究所所長とノンフィクシ ョンライター松浦晋也さんの講演とお二方に的川泰宣JAXA執行役を交えたパネルディスカッション、ビデオ上映「ペンシルからM-Vへ~ロケット開発のあゆみ~」となかなかの内容でした。

講演は、 東京大学本郷キャンパスの先端知ビル武田ホールで行われました。
最初のビデオ上映で音が出なかったり、途中で映像が切れたりと出だしからトラぶっていましたが、司会の矢野創さん(JAXA宇宙科学研究本部・助手)の機転でなんとか進んでいきました。
トラブルのために講演予定が狂ったおかげで(笑)予定よりも1時間ほどオーバーしたので、話題がかなり広範囲に広がりました。簡単には書けそうにもないので、その内容はいずれまとめて紹介できれば良いかなと思いました。

続きに講演会の感想を書きました。
でも、その前に。

講演の最後にありましたが、この50周年を記念して、JAXAがペンシルロケット再現イベントを計画されているそうです。(……冗談で書いたことがそうでなくなりそうです……)

的川先生の話だと、8月の夏休みあたりに行う方向で動いているそうです。
当時に忠実に、本当にペンシルロケットを水平発射実験を行う再現イベントだそうです。
まだ、場所も日時も決まっていないそうですがこれはとても楽しみなことが聞けました。

今回の講演を聴いていて感じたことは、これまでの50年はとにかく宇宙開発を進めてきた。目的はいつも目の前にあって、国産のロケットや人工衛星、月だ火星だ、世界一の観測だと。
ところが、これからの50年は、その目的は、ある程度達成されてしまって次をどうするか。新しい目的はどうするのか、いや、この目的の大前提にある目標は何なのか?ということを明確にする時期に来た感じがしました。
この議論の背景には、国民の税金で行われる宇宙開発、それは日本のため、日本で生活する人のためにならなければならない、という一種の強迫観念に基づいたような気がします。

それとは別の意見で、とにかくロケットを打ち上げよう、人工衛星を軌道に乗せよう、有人だってやっていないよ、というものがありました。いわゆる「官と民」という概念の外にある考えだと思います。
宇宙開発が個人の手元を離れてしまったのを、もう一度取り戻そう、とでもいうのでしょうか? なにも、JAXAが必要ではない、という意見ではありません。この50年、日本の宇宙開発を牽引してきた組織が、新しい宇宙開発の芽を取り除くことをせずに、側面から支えてくれる組織に変わっていってほしいという希望です。(的川先生の話にもありましたね、このこと)

この講演を最中に昔のことを思い出しました。
大学生時代の就職活動で、宇宙開発事業団を受けたことがあります。なにせ、根っからの文系ですからここくらいしか取り合ってくれなかったのです(笑)
ちょうど技術試験衛星きく6号の打ち上げの時にSRBに点火しなくて居座った時でした。

そのときに学生が集まって宇宙開発事業団から会社説明がありました。そこで質疑応答があったのですが、そのときに二つほど質問があがりました。
「スーパー301条について」と「漁業権の問題で打ち上げ日数が少ないことについて」でした。

どちらも質問としては過不足ないものでしたが、それがそのときに必要な質問だったかと言えばどうだったか? と言えます。
そういう私は、きく6号のイオンエンジンが空気にふれているとまずいと聞いたのでそのことでも質問しようかと思っていましたが(笑)。似たり寄ったりですね。

問題を提起することも取り組むことも大切ですが、その問題や提起で良いのか、という点も重要ではないかとおもいます。
その辺をすっ飛ばして話が進んでいると講演を聞いていて感じたのです。

私個人として、これからの日本の宇宙開発に期待することは、なんでも誰でも出来る宇宙開発であってほしいと思います。
パソコンを使っていろいろ出来ることは楽しいですし便利です。でも、そのパソコン自体に振り回される(LANケーブルが抜けているのにネットワークがつながらないから調べろとか、ウイルス対策とか、とかとか……)のはいかがなものかと。

道具に固執する時代から道具を使いこなす時代へ。
日本の宇宙開発は、道具としての成熟と発展性を優先しつつ、我々がそれを利用できる範囲が広がれば、次の50年につながっていくのではと思いました。
なんだかまとまりませんが、とりあえず今回の講演の感想でした。

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