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『【学校ごっご】六輔、その世界史』

土曜日は、家にいるときよくラジオを聞いています。
TBSの「土曜ワイドラジオTOKYO 永六輔その新世界」です。
床屋に行くとよくこの番組が流れているので聞いているうちに面白くて家でも聞くようになりました。
その永六輔さんの新しい本が出ていたので初めて買ってみました。

『【学校ごっご】六輔、その世界史』
(永 六輔著 ISBN4-537-25260-X 日本文芸社)

この本は、永さんが“先生”をしている広域歴史学習団「学校ごっこ」の講義内容を再構成してまとめた本です。
タイトル通り、永さんが学校の先生よろしく講義を行います。その内容は歴史・宗教・医療・職人・世相・教育と幅広いものです。
だからといって、この本が教科書ではないところが良い点です。永さんが自分で見聞きしたことを自分の言葉で話されています。その背後には、日本文化に対する深い造詣があります。

読み進んでいくと今更ながらにこの国の凄さとおかしさが浮き上がってくるようです。
上記のラジオ番組の中でもときどき話されている「物差し」の話もこの本の中にありました。今の日本は物差しはメートル法が基準だそうです。それ以外は使ってはいけないと。
そうすると、古来から使われている尺を基準として物差しは使えません。

今の世の中だったら良いのかもしれませんが、良く考えればメートル法を使っている時代よりも尺を基準にした時代の方が断然長い。お札ですら尺を物差しに作られているくらいです。つまり、古いものの基準が否定されて使えないのです。
これはおかしいのではないとか、永さんは話されています。そのせいで消えていく物・人があると。
こういう話が、この本の随所にあります。目から鱗が落ちる、というか自分の知っているものを底が浅かった、と良い意味で知ることが出来ました。

それから、最後に出てくる「命の大切さ」をどうやって教えるか、という話があります。
誰でも一度は考えたり人に聞かれたりするこの問題。
永さんは先生を目指している人から聞かれたときに答えたことを、この本の中で再現されています。

それを読んでみて、鳥肌が立ちました。
「命の大切さ」という問題をああいう切り口で説明していくことが出来るなんて。
永さんにしか出来ない答え方かもしれないけど、その答え方の姿勢は素晴らしいものでした。

この一文だけを読むだけでもこの本の価値が分かります。

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